ホームホスピスの基準を改訂しました。(2020年7月)
ホームホスピスは、病や障碍があっても最期まで個人の尊厳をもって暮らせる「家」です。ホーム(home)には、「地域」や「家族」という意味もありますから、私たちはホームホスピスを住み慣れた地域のなかにあるもう一つの「家」ととらえ、そこにケアを必要とする人が暮らし、ホスピスケアのチームが入ってサポートする仕組みを作りました。また「家」であるとともに、その地域の保健・医療・福祉とつながって、住み慣れた地域で最期まで安心して暮らせるまちづくりを目指しています。
一般に日本のホスピス(緩和ケア)病棟は、がんやエイズの末期にある人を対象とし、これ以上治癒の可能性がなくなった人が最期を過ごす場所としてとらえられています。ホームホスピスは、がんに限らずあらゆる病や障碍をもって困難に直面している人とその家族がケアの対象です。病気や障碍、老いによって、誰かの手助けなしには生活を維持することができなくなった時に、身体的、社会的、精神的な苦痛が増してきます。それらを緩和し、ありのままを認め、自らの存在を肯定的に受け止められるように、日常の生活の中で穏やかな人生の最終章を過ごす居場所となればと願っています。
2015 年 12 月、これまでの実践に基づき「ホームホスピスの基準」を制定しました。ケアの理念を共有し実践するための手引きとして、様々な場面で活用しケアの質の担保に努めてまいりました。ホームホスピスはその後も全国に広がり、自分たちの地域にもつくりたいと志す人が増えてい ます。一方で、運営する上で様々な課題も見えてきました。そこで、現在運営している人だけでな く、新たに開設する人にとっても道標となり、より具体的な手引きとなるように改訂することにいたしました。ホームホスピスの基準「改訂」
改訂にあたって、実際の写真や図を挿入してわかりやすく解説し、災害への対応としてリスクマネジメントや組織運営についても加筆しました。加えて、レビュー(第 3 者評価)の仕組みも具 体的に示しています。これまでの実践を評価し、それぞれの課題を解決していくためのレビューは、より良い実践につながるものであり、「基準」の内容を深める機会となるでしょう。
「ホームホスピスの基準(価格:1,100円税込)」(右の冊子)をご希望の方はこちらからお問い合わせください。
全国ホームホスピス協会 事務局
〒880-0913 宮崎県宮崎市恒久2丁目19−6
(ホームホスピス宮崎事務局内)
電話:0985-65-8087(協会専用) FAX:0985-53-6054
【お問合せ受付時間 平日9:00〜17:00】